放射線治療 Radiation Therapy
放射線治療
放射線治療は大きく外部放射線治療と小線源放射線治療に分類されます。外部放射線治療では、リニアックを使用して外部から病変に対して放射線を照射することにより治療を行います。小線源放射線治療では、放射性物質を病変内に刺入したり、管腔内に挿入して治療します。また、放射性物質を内服して治療することもあります。
外部放射線治療に用いるリニアックは、2008年7月に更新され、CTと一体となったシステムが導入されました。このシステムでは、患者さまが寝台の上で寝たままで動くことなく病変の位置を確認出来ることから、肺がん・肝臓がんに対する定位放射線治療に非常に適しています。また、前立腺がんに対する画像誘導下放射線治療(IGRT)も容易に施行することができ、強度変調放射線治療(IMRT)を施行しています。2011年1月には新規のリニアックが追加されました。X線にて骨の位置を把握して、IGRTを行っています。高精度治療のみでなく、通常の放射線治療に対して素早く行うことができます。5mm幅の細かい多分割ブロックを用いて精密に照射することが可能です。このシステムを用いて、頭頸部がんに対するIMRTを施行しています。
小線源放射線治療では、ヨウ素125を用いて前立腺がん永久挿入密封小線源療法を泌尿器科と共同で行っています。高線量率密封小線源(イリジウム192)を遠隔操作にてアプリケータに挿入して治療するリモートアフターローディング装置(RALS)を用いて産科婦人科と共同で主に子宮頚がんの治療を行っています。2016年5月にRALSシステムを更新し、同室CTを用いた治療を開始しています。病変により正確に放射線を照射する治療が可能になっています。2018年3月からは、この新しいRALSシステムを用いて、SAVIというアプリケータを用いて乳がん術後の加速乳房部分照射を開始しています。初期の舌がんなどの口腔がんに対して、歯科と共同でセシウム針やAuグレイン(放射性金粒子)による治療を行なっています。甲状腺がんに対し放射性ヨード内服療法を行なっています。
放射線科総合外来は院内のみでなく、他院からの患者紹介も毎日受け付けており、上記の診断や治療のご依頼に対応しています。
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